BACKWOODS BLUES
「ジャマイカ・ジンジャーを飲んで、とうとうあの世行きか」「いつまでシャッター商店街やねん」という皆様方の御心配?御不満に答えるべく、久方ぶりのブログ復活でございます。
本日は、ドキュメント盤の「バックウッズ・ブルース」。ボーウィーヴィル・ジャクソン、ボビー・グラント、キング・ソロモン・ヒルそしてレイン・ハーディンという個性的な4名の全作品が収められた名盤となっております。(ただし、2002年にジョン・テフテラーによって発見されたキング・ソロモン・ヒルのparamount13125は、当然の事ながら入っておりませんが・・・・)
さてさて、最初の13曲はアラバマ州はバーミンガムの路上歌手ボーウィーヴィル・ジャクソンの作品から始まりますが、この方の作品は、デルタ・スタイル最初期のものとして知られておりますですよ。まだ、未聴の方々には「ユー・キャント・キープ・ノー・ブラウン」というのをどうぞ
YouTube: BO WEAVIL JACKSON - You Can't Keep No Brown
どないだ?この臭さとややこしさ。たまりませんね?同じくユーチューブにアップされてる「聖者が町にやってくる(When The Saints Come Marching Home)なんぞは、聖者がやってくるというよりも、酔っ払いがやってくる、といった方がふさわしい演奏ぶりです。
この方、ポール・オリバーのラーナー・ノートでも、「小銭を稼ぐためにバーミンガムの路上で歌ってる所をパラマウントのセールスマネージャーのハリー・チャールズに見いだされた」てな事が書かれているだけで、正体が漠としております。今後の研究が待たれる所ですな。
ひゅ~ドロドロ
「げげ!いきなり何ですねん?どなたですか、藪から棒に」
「藪から棒も、うまい棒もあるかいな。そのハリー・チャールズやがな。いつワシの出番が来るかと待ってたんやが、いっこもここのblogの更新が無いので痺れを切らして出て来たったわけや。有難いと思いや。いやほんま。」
「あ、さよか。それはどうも。ところでボーウィーヴィル・ジャクソンさんの件ですが・・・」
「いきなり、質問かいな。ま、ええわ。たしかにアンタが言うように、ややこしいオッサンやったで、ジャクソンの奴は。アイツを見つけたのが、たしか1926年の8月やった。翌月にシカゴまで連れて行って当時パラマウントが使ってたマーシュスタジオで録音する事にしたんやけど、これが、ま~一日仕事になっての。」
「本人が緊張してたとか、演奏が上手くいかなかったとかでですか?」
「いいえいな。マイクが怖いちゅうてね。」
「どういう事です?」
「当時はほれ、電気録音が始まって間のない時期や。本人には『マイクを使って電気の力で音を増幅させるだけなので心配いらんよ』と重々説明したんやけどね、『感電したらえらい事やんけ。こんな所で死にとうない』ちゅうてなかなか聞き入れよらん。実際に録音する段になってもズンズンとマイクから離れて行きよってな。しばりつけようとしても暴れよるし・・・。ほんまに往生したで」
「あははは。それはそうと、Paramountに録音した後で、すぐサム・バトラーという変名を使わせてVocalionにもジャクソンさんを録音させてますけど・・・。問題なかったんですかね?」
「あ、その件ね。Paramountには、『ボーウィーヴィル・ジャクソンはカロライナで見つけて来た人間ですが、詳しい事は知らんのですろ。』ちゅうて適当な嘘並べとけば、直接Paramountが本人と接触できんやろし、大丈夫やろと踏んでたんやが・・・。すぐにバレてしもうた。」
「そらそうでしょう。」
「すぐにParamountのアート・サザリーがアラバマまでやって来て『ハリー君。これはどういう事や!シカゴディフェンダー紙にも‘Paramountが独占契約したボーウィーヴィル・ジャクソンちゅうて公告出したところやないか!これは会社への背信行為や!』ちゅうて、えらいお冠や。そこでワシも言い返したったで『ジャクソンはワシが個人的に契約した人間じゃ。別にParamountから十分なスカウト料もろた覚えもないし、どこに録音させようとワシの勝手じゃ!』とね。」
「逆切れして、どないしまんねん。」
「ま、そんなわけで一件落着や。しかし、その後がまた大変やったんやで。」
「といいますと?」
「ジャクソンの嫁から『ウチの亭主、もう一月も経ったのにまだシカゴから帰って来てません。どないなってまんにゃろ?』ちゅうて問い合わせがあってね。もうこっちに帰ってるものと思い込んでたワシも吃驚や。いそいでシカゴのアーサー・ライブリーに電報打って捜索を依頼する事になってしもうたがな。」
「それで無事に保護されましたんか?ジャクソンさん。」
「ま、見つかる事は見つかったんじゃが、なんとジャクソンの奴、路上で厚揚げしてるところを発見されてな。」
「???おっしゃってる事がよくわからんのですが・・。路上でオデンの屋台でも・・」
「誰が食い物の話してんねん!『お、兄ちゃんええ身なりしてるやんけ、ちょっと金かしてくれや、え?いやや?しばき倒すぞ。われ~』の厚揚げや。」
「それも言うならカツアゲでっしゃろ?ボケかましてもろたら、どんならんな。ほんまに」
「その後、ジャクソンの奴列車に押し込まれてアラバマまで送り返されて来たけんじゃ。・・・という事で、次回は『ハリー・チャールズ大いに語る』でございます。お楽しみに。」
「勝手に人のblogを仕切ってどないしまんねん。お宅も難儀な人ですな。」
続く



















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